日本人は一般的に、諸外国の人々に比べて、腰痛になりやすいと言われています。一説によれば、生涯のうちで腰痛を体験したことのある日本人は、なんと8割以上にも上るとか。その理由は腰回りの筋肉が細いからだそうです。また男性に比べ、女性の方が、より「腰痛持ち」が多いという調査結果もあります。ひと口に腰痛と言ってもその原因は様々です。運動不足、加齢、姿勢の悪さ、仕事による同じ姿勢の持続、ストレス、骨量の減少など実に多くの要因があり、それによって痛みの部位や強さも違います。
腰痛と聞いて、すぐに思い浮かぶのが、ぎっくり腰ではないでしょうか。通称ぎっくり腰は、正式には「急性腰痛」「椎間捻挫」と呼ばれる症状で、いきなりグキっという衝撃と共に強い痛みが腰を襲います。なぜ起きるかという原因は人それぞれなので、ひとくくりにはできませんが、瞬間的に腰椎がズレ、腰の筋肉が負荷に耐えきれなくなって炎症を起こしてしまうのです。また、悪い姿勢などで骨盤が歪み、神経を圧迫することで、臀部などに痛みを生じるのが座骨神経痛です。